セイコー「ツナ缶」を愛用する芸能人徹底まとめ【歴代モデルと選び方】

セイコー ツナ缶

セイコーのダイバーズウォッチ、通称「ツナ缶」。そのユニークな愛称と堅牢な作りで、多くの時計愛好家やプロフェッショナルダイバーから支持されています。 実は、このタフで個性的な腕時計は、多くの芸能人にも愛用されていることをご存知でしょうか?

この記事では、セイコーツナ缶がなぜこれほどまでに人々を惹きつけるのか、その歴史や特徴、そして実際に愛用している芸能人を国内外からピックアップしてご紹介します。さらに、ソーラー、自動巻き、クオーツといった駆動方式の違いや、メタルバンドへの交換、歴代モデルからヴィンテージモデルまで、あなたのライフスタイルに最適な一本を見つけるための選び方も徹底解説します。

この記事のポイント

  • セイコーツナ缶の名前の由来と、プロダイバーのために生まれた歴史。
  • 国内外でセイコーツナ缶を愛用する芸能人と、彼らが選ぶ理由。
  • ソーラー、自動巻き、クオーツといった駆動方式ごとのメリットと選び方。
  • メタルバンドへの交換の可否や、おすすめの選択肢。
  • 初代から現行モデルまで、歴代ツナ缶の変遷と特徴。
  • 購入前に押さえておきたいチェックポイントと、よくある質問への回答。

ツナ缶とは?名前の由来と歴史【ヴィンテージ含む】

セイコーツナ缶の物語は、1968年に広島県のプロフェッショナルダイバーから届いた一通の手紙がきっかけでした。 その内容は、「300m以深の深海潜水において、高圧ヘリウム混合ガスを使用する飽和潜水システムに耐えられる国産のダイバーズウォッチが存在しない」という切実な訴えでした。 この声に応えるべく、セイコーの開発チームは長年の研究開発を重ね、1975年に世界初のチタン製ワンピースケースを採用した600m防水ダイバーズウォッチ「プロフェッショナルダイバー600m」(Ref. 6159-7010)を完成させました。 このモデルこそが、初代「ツナ缶」であり、「グランドファーザー・ツナ」とも呼ばれています。

その特徴的な外観、特に時計本体を衝撃から守る外胴プロテクターの形状が、まるで缶詰のツナ缶に似ていることから、時計愛好家の間で自然と「ツナ缶」という愛称で呼ばれるようになりました。 このユニークなデザインは見た目だけでなく、過酷な環境下での使用を想定した機能性を追求した結果生まれたものです。

初代モデルは、当時としては画期的なスペックを誇り、チタンケースの採用による軽量化と耐食性、そして高い防水性能は、プロダイバーたちから絶大な信頼を得ました。 現在でもヴィンテージ市場で高い人気を誇り、状態の良いものは高値で取引されています。 ツナ缶はその後も進化を続け、クオーツモデルの登場や防水性能の向上など、時代の要求に応えながら数々の名作を生み出してきました。

セイコーツナ缶を愛用する国内外芸能人10選

セイコーツナ缶の魅力は、そのタフネスさや機能性だけでなく、唯一無二の個性的なデザインにもあります。 そのため、ファッションや持ち物にこだわりを持つ多くの芸能人にも愛用されています。ここでは、国内外でセイコーツナ缶を愛用しているとされる芸能人を一部ご紹介します。

国内編

  • 千葉真一さん: 日本を代表するアクションスターである千葉真一さんは、セイコーツナ缶を愛用していたことで知られています。 特に、1000m防水を誇るクオーツモデル「7C46-7009」などをバラエティ番組などで着用している姿が見られました。その屈強なイメージとツナ缶のタフさが重なります。
  • 加藤浩次さん: 人気お笑いコンビ「極楽とんぼ」の加藤浩次さんも、セイコーの腕時計を愛用していることで知られ、その中にはツナ缶モデルも含まれていると言われています。 特に、初代ツナ缶の誕生40周年を記念した限定復刻モデル「SBDX012」を愛用しているとの情報があります。 「国産時計にこだわる」と公言しており、セイコーへの信頼がうかがえます。

海外編

  • アーノルド・シュワルツェネッガー氏: ハリウッドを代表するアクション俳優であり、元カリフォルニア州知事でもあるアーノルド・シュワルツェネッガー氏。 彼が映画『コマンドー』(1985年)や『プレデター』(1987年)などの作品で着用していたセイコーのダイバーズウォッチ H558-5000/5009 は、アナデジ表示が特徴で、そのタフな外観から「アーニー」という愛称で呼ばれています。 これは厳密には「ツナ缶」とは異なる派生モデルですが、セイコーダイバーズの屈強なイメージを世界に広めた一本と言えるでしょう。
  • ガイ・フィエリ氏 (Guy Fieri): アメリカの人気TVシェフであるガイ・フィエリ氏も、セイコーツナ缶の愛用者として知られています。彼が自身の料理番組などでブラックのツナ缶を着用している姿が確認されており、ファンの間でも話題となりました。
  • ロニー・チェン氏 (Ronny Chieng): マレーシア出身でアメリカを拠点に活動するコメディアンであり俳優のロニー・チェン氏も、セイコーの時計をコレクションしており、その中にはセイコー 5などのモデルが含まれています。 彼自身、HODINKEEの動画を見て時計ファンになったと語っており、セイコーの時計に魅了されている一人です。

この他にも、多くの著名人がセイコーツナ缶を愛用していると言われていますが、プライベートな情報も多いため、ここでは公になっている情報を中心にご紹介しました。彼らがツナ缶を選ぶ理由は、その信頼性、個性的なデザイン、そして「本物」を求める姿勢の表れと言えるでしょう。

【比較表】ソーラー・自動巻き・クオーツ|メリットと選び方

セイコーツナ缶には、主に「ソーラー」「自動巻き」「クオーツ」という3つの駆動方式が存在します。 それぞれに特徴があり、ライフスタイルや時計に求めるものによって最適な選択肢が異なります。

駆動方式代表型番例精度目安メンテナンス周期目安向いているユーザー
ソーラーSNE543月差±15秒程度定期的な電池交換不要光で充電できるため手間いらず。日常使いで気軽に高精度な時計を楽しみたい人。環境意識の高い人にも。
自動巻きSBDX011, SBDX038日差±15秒~数秒3~5年でオーバーホール推奨腕の動きでゼンマイを巻き上げる機械式時計。 機械ならではの温かみやロマンを感じたい本格志向の人。
クオーツSBBN031, SBBN047月差±15秒程度電池寿命 約3~5年程度電池で駆動し、非常に高精度で衝撃にも強い。 過酷な環境での使用や、道具としての信頼性を重視する人。

ソーラーモデルは、太陽光や蛍光灯の光を電気エネルギーに換えて駆動するため、定期的な電池交換の手間がありません。 日常的に時計を身に着ける方や、メンテナンスの手軽さを重視する方におすすめです。

自動巻きモデルは、着用時の腕の動きでゼンマイが巻き上がり駆動します。 電池交換は不要ですが、数年に一度のオーバーホール(分解掃除)が推奨されます。 機械式時計特有の運針の滑らかさや、内部のメカニズムを感じられる「機械式ロマン」を求める方に人気があります。

クオーツモデルは、電池を動力源とし、水晶振動子によって時間を制御するため、非常に精度が高いのが特徴です。 衝撃にも強く、メンテナンスも比較的容易なため、タフな環境での使用や、実用性を最優先する方に適しています。

ご自身のライフスタイルや時計との付き合い方を考慮して、最適な駆動方式を選んでみてください。

メタルバンドに交換できる?おすすめ社外ブレス3選

セイコーツナ缶は、その多くがラバー(シリコン)ストラップを標準装備しています。 これはダイビング時の装着感や耐久性を考慮したものですが、ビジネスシーンや普段使いではメタルバンドに交換したいと考える方もいるでしょう。

結論から言うと、多くのツナ缶モデルでメタルバンドへの交換は可能です。 セイコー純正のメタルブレスレットも存在しますが、モデルによっては設定がない場合や、中古市場で探す必要があることもあります。

そこでおすすめなのが、社外製のメタルブレスレットです。特に「タイコノート(TAIKONAUT)」などのブランドは、セイコーダイバーズウォッチに適合する高品質なメタルブレスレットを多数ラインナップしており、ツナ缶ユーザーからの人気も高いです。

社外ブレスを選ぶ際のポイント:

  • ラグ幅の確認: ツナ缶のモデルによってラグ幅(ベルト取り付け幅)が異なります。必ずご自身の時計のラグ幅を確認し、適合するものを選びましょう。
  • エンドリンクの形状: ストレートエンドのブレスレットであれば比較的多くのモデルに装着可能ですが、ケースとの一体感を高めたい場合は、専用設計された弓カン(フラッシュフィット)のモデルを探すのも良いでしょう。ただし、ツナ缶の特殊なケース形状のため、汎用の弓カンがフィットしない場合もあります。
  • 素材と仕上げ: ステンレススチールの種類(316Lなど)や、仕上げ(ブラッシュ、ポリッシュなど)によって、見た目の印象や質感が変わります。時計本体とのバランスを考慮して選びましょう。
  • バックルの種類: プッシュ式、ダブルロック式など、バックルの種類も様々です。ダイビングエクステンション機能が付いたものなど、用途に合わせて選ぶと良いでしょう。

おすすめ社外ブレス(例):

  1. タイコノート スーパーエンジニア II: がっしりとしたコマが特徴で、ツナ缶の屈強なイメージにマッチします。
  2. タイコノート ヘクサッドオイスター: 定番のオイスタータイプをより現代的にアレンジしたデザインで、ビジネスシーンにも合わせやすいでしょう。
  3. Miltat スーパーエンジニアブレスレット: タイコノート同様、セイコーダイバーズ向けに多くのバリエーションを展開しており、選択肢が豊富です。

メタルバンドに交換することで、ツナ缶の印象をガラリと変えることができます。 より重厚感が増し、スーツスタイルにも合わせやすくなるなど、活用の幅が広がるでしょう。 交換作業は専用の工具が必要になるため、自信がない場合は時計店に依頼することをおすすめします。

ツナ缶歴代モデル年表と現在買える型番一覧

セイコーツナ缶は、1975年の初代登場以来、数々の進化を遂げながら多くのモデルが誕生してきました。 ここでは、その代表的な歴代モデルと、現在比較的手に入りやすい型番の一部をご紹介します。

ツナ缶 歴代モデルと進化のポイント (一部抜粋)

  • 1975年:6159-7010 (グランドファーザー・ツナ)
    • 世界初のチタン製ワンピースケース採用、600m防水の機械式自動巻きモデル。 すべてのツナ缶の原点。
  • 1978年:7549-7009 (ゴールデンツナ)
    • 世界初のクオーツ式600m飽和潜水ダイバーズ。 金色のパーツが特徴的。
  • 1986年:7C46-7009 / SBBN007など
    • 1000m防水を実現したクオーツモデル。外胴プロテクターの素材にセラミックスを採用したモデルも登場。 千葉真一さん愛用モデルの系譜。
  • 2000年代~:マリーンマスター プロフェッショナルシリーズ (SBDX011, SBBN015, SBBN031など)
    • プロユースに応える高性能モデルが多数登場。自動巻きの「SBDX」系、クオーツの「SBBN」系が中心。
  • 2015年~:プロスペックスシリーズへ統合、現代的なアップデート
    • 「マリーンマスター」の名を冠しつつ、プロスペックスブランドの主力ダイバーズとして進化。外胴プロテクターの素材改良(ジルコニアセラミックスなど)や、ルミブライトの改良による視認性向上。
  • ソーラーモデルの充実 (SNEシリーズなど)
    • 「ストリートシリーズ」として、よりカジュアルでタウンユースしやすいデザインのソーラーツナ缶が登場。 SNE543などが代表的。
  • コンパクトサイズの登場 (ミニツナ、ベビーツナなど)
    • オリジナルの迫力を残しつつ、より日常使いしやすいサイズ感のモデルも展開。
  • デジタルツナ (SBEPシリーズなど)
    • 外胴プロテクター構造はそのままに、ソーラー駆動のデジタル表示モデルも登場。

現在購入しやすい型番例 (2025年5月時点、変動の可能性あり)

  • クオーツモデル:
    • SBBN045, SBBN047, SBBN049, SBBN051など:プロフェッショナル仕様の本格派。300m~1000m防水。
  • ソーラーモデル:
    • SNE537, SNE541, SNE543, SNE580, SNE583など:手軽なメンテナンス性とカジュアルなデザインが魅力。
  • 自動巻きモデル:
    • SBDY053, SBDY055 (ベビーツナ) など:比較的手頃な価格帯の自動巻きエントリーモデル。
    • SBDXシリーズの後継や復刻モデル(限定品など):本格的な機械式ムーブメントを搭載した上位機種。

上記はあくまで一例です。セイコーツナ缶は非常に多くのバリエーションが存在し、限定モデルや海外専用モデルなども含めると膨大な数になります。 最新の情報や在庫状況は、セイコーの公式サイトや正規販売店、中古時計専門店などでご確認ください。

購入前のチェックポイントとよくある質問

セイコーツナ缶の購入を検討する際に、事前に押さえておきたいポイントや、よくある質問についてまとめました。

購入前のチェックポイント

  1. サイズ感の確認: ツナ缶はモデルによってケース径が45mmを超えるものも多く、一般的な腕時計と比較して大型です。 しかし、ラグがない(もしくは短い)独特のケース形状のため、装着感は数値ほど大きく感じないこともあります。 可能であれば実店舗で試着し、ご自身の手首にしっくりくるかを確認することをおすすめします。
  2. 防水性能: ダイバーズウォッチとしての防水性能はモデルによって異なります(例:200m、300m、600m、1000m防水など)。 ご自身の使用目的(本格的なダイビングか、日常使いかなど)に合わせて選びましょう。
  3. 駆動方式の選択: 前述の通り、ソーラー、自動巻き、クオーツの3つの駆動方式があります。 それぞれのメリット・デメリットを理解し、ご自身のライフスタイルに合ったものを選びましょう。
  4. 予算: ツナ缶の価格帯は幅広く、数万円で購入できるソーラーモデルから、数十万円以上するプロフェッショナル仕様の自動巻きモデルや限定モデルまで様々です。 あらかじめ予算を決めておくと、モデルを選びやすくなります。
  5. 新品か中古(ヴィンテージ)か: 現行モデルの新品はもちろん、生産終了したモデルやヴィンテージのツナ缶も魅力的な選択肢です。 ヴィンテージ品は状態や価格が一点一点異なるため、信頼できるショップで購入することが重要です。

よくある質問 (FAQ)

  • Q. ヴィンテージのツナ缶は部品供給がありますか?修理は可能ですか?
    • A. 初代6159系などの古いモデルでは、外胴プロテクターなどのオリジナルパーツが枯渇している場合があり、修理費用が高額になったり、修理自体が困難なケースもあります。実用性を重視するなら、比較的新しい世代のクオーツモデル(SBBN系など)や、現行に近いモデルの方がメンテナンス面では安心です。
  • Q. 「ツナ缶はダサい」という声を聞いたことがあるのですが…?
    • A. その独特で大ぶりなデザインから、一部で「ダサい」と感じる方がいるのも事実かもしれません。 特に、直径50mm近いサイズ感に抵抗を感じる方もいるでしょう。しかし、その個性的なデザインこそがツナ缶の魅力であり、多くのファンや芸能人に支持されている理由でもあります。 実際に着用してみると、計算されたデザインバランスにより、見た目ほどの大きさや扱いにくさを感じないという声も多く聞かれます。ファッション性が高いことも、芸能人の愛用例が証明しています。
  • Q. 女性でも着けられるツナ缶はありますか?
    • A. 「ミニツナ」や「ベビーツナ」と呼ばれる、ケース径が40mm台前半~中盤のコンパクトなモデルも存在します。 また、ボーイズサイズに近いソーラーモデルなどもあるため、手首の細い方や女性でも、モデルを選べば十分に楽しむことができます。
  • Q. 並行輸入品と国内正規品の違いは何ですか?
    • A. 製品自体は基本的に同じですが、保証内容や修理時の対応などが異なる場合があります。国内正規品は、メーカーの正規保証が受けられる安心感があります。並行輸入品は価格が抑えられている場合がありますが、購入店の保証内容などをよく確認する必要があります。

まとめ|芸能人が選ぶ理由とあなたに合う一本

セイコーツナ缶は、プロフェッショナルダイバーの過酷な要求に応えるために生まれた、まさに「海の相棒」と呼ぶにふさわしい腕時計です。 その堅牢な作りと唯一無二のデザインは、機能性を追求した結果たどり着いた究極の形と言えるでしょう。

芸能人がツナ缶を選ぶ最大の理由は、おそらくその「パーソナリティを際立たせる無骨なデザインと、過酷な状況にも耐えうる圧倒的なタフネス」にあるのではないでしょうか。 他の誰とも違う個性を演出し、それでいて本物の道具としての信頼感を併せ持つツナ缶は、自己表現を大切にする彼らにとって魅力的なアイテムなのです。

この記事でご紹介した、駆動方式(ソーラー、自動巻き、クオーツ)の違い、メタルバンドへの交換といったカスタマイズ性、そして初代ヴィンテージモデルから現行モデルまでの豊富なバリエーションを参考に、ぜひあなたのライフスタイルやこだわりに最適な一本を見つけてください。

セイコーツナ缶は、単に時を告げる道具ではなく、持つ人の冒険心や個性を刺激する特別な存在となるでしょう。

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